随筆春秋資料室の「堀川とんこうと日本の住宅文化」に追記。

追記したのは、堀川とんこう『ずっとドラマを作ってきた』(新潮社、1998年)よりの抜粋です。画像も含みます。これを、随筆春秋資料室の「堀川とんこうと日本の住宅文化」に追記しました。 

https://zuishun-episode.amebaownd.com/posts/33741697 

購入した本が昨日やっと届きました。


 ドラマのタイトルバックの画面はディレクターが作るのが普通だが、『岸辺のアルバム』ではどういう事情だったか私が作った。人から指摘されたことはないが、プロデューサーとしては視聴率対策をたっぷり施した画面である。そのことを再放送のたびに思い出す。つまり、多摩川の堤防決壊のニュース・フィルムが最初についていて、そのあとで平和な川岸の風景になって、タイトルの文字が入る。更に途中でも短く家族が暴風のなかで叫ぶスチール映像が入る。しかし、ドラマで堤防の決壊が起こるのが最終回だ。少しでもドラマチックな印象を与えようとしているのだが、最終回のクライマックスを冒頭で明かすのは実は変なものなのだ。
堀川とんこう『ずっとドラマを作ってきた』(新潮社、1998年)よりの抜粋

2022.04.19

正倉一文

 

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